われわれの提唱する「東京水辺再生プロジェクト」とは市民と行政がともに連携を図り、泳げる海の実現を目指すプロジェクトです。

水辺の自然学習会 2010/3/7

ちょっと物事を覚えるのが苦手だったり
人と接するのが苦手だったりする発達障害の子供達

カルガモプロジェクトの運営委託を受けているNPO海塾では
発達障害児童の療育を行っているNPOスキルキャンプと一緒に

カヌーに乗ってカルガモの巣を観察したり、運河でカヌーに乗る体験をする
「水辺の自然観察学習会」を年に数回開催しています。

水の上の不安定なカヌーに乗るという体験は、
発達障害児童にとってハイリスクではないかという意見もありましたが、
危惧するようなパニックに陥った子供は過去に一例もありません。

カヌーは前が子供、後ろには保護者や療育士の方、海塾スタッフが乗ります。

布一枚で水に浮かぶ狭くて不安定なカヌーに2人きりで同乗する体験は、
自己保存本能から背後にいる同船者に特別な依存感情を抱くことになり、
その心理的反応が連帯感を生み、同船者と心の絆を深める事ができます。

連帯感は不安感を払拭し、
ほとんどの児童は短時間で好奇心に目を輝かせ目の前の自然観察に集中し無口になります。
そして、陸上に上がった後は周囲に体験を伝えようと饒舌になる傾向があります。

このプログラムでは、過去にLDによる記憶の苦手な子供が半年以上も前の体験の内容を細かに覚えていたり、高機能自閉症の子供が療育士も驚くような自己表現をしたりというケースが見受けられたことから、専門の療育士の先生方からは高い評価を受けています。


3月7日に開催した「自然観察学習会」はあいにくの雨

そこで、アイランド子供プラザのホールをお借りして
屋内学習会を行いました。

半分は外国人の親子参加だったので、通訳しながらの勉強会

海にやさしい日常生活とはどんな生活なのか?
海は私達の生活に、どのような関わりを持っているのか?

環境学習が子供にもたらす効果
療育と食育
親子の絆

終わると、保護者の方々から質問の嵐雷
大反響雷
外人さんは熱い汗

その間に、子供達はデゴイ作り

鳥の形をした木製のデゴイに運河のカモの色を塗ります。

みんな自分が塗ったデゴイを大事そうに持って帰りました。

家族を大切に思う心。
身近な水辺を大切に思う心。
生まれ育った街を大切に思う心。

デゴイには僕たちのメッセージが詰まっています。